IT業界という言葉を聞くと、つ…
ユーザー系SIer徹底解説!仕事内容、働くメリットとは?
SI業界に興味のある学生の皆さんは、ユーザー系という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?システムインテグレーターの中で独立系やメーカー系と並ぶ一つのカテゴリーとされるのが「ユーザー系」です。今回はシステムインテグレーターの中でもユーザー系に着目し、業務内容や業界の特徴、メリットについて徹底解説していきたいと思います。
以下の目次に沿って解説していくので、是非ご覧ください!
1.ユーザー系SIerとは
2.ユーザー系SIerの業界の特徴
3.ユーザー系SIerの主な仕事内容
4.ユーザー系SIerで働くメリット
5.代表的なユーザー系SIer
6.まとめ
1.ユーザー系SIerとは
大企業の場合いくつか子会社があり、その1つとしてユーザー系のIT企業というものがあります。ユーザー系SIerとは大手企業の情報システム部門が分社化・移転し、子会社や関連会社として独立してできた企業を指します。親会社との関係が深い企業が多く、社名には親会社の名前の一部が入っている企業も少なくありません。
SIerはユーザー系SIerのほかにメーカー系、独立系、外資系に分類されますが、今回は省略させていただきます。
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2.ユーザー系SIerの業界の特徴
ユーザー系SIerでの業務は親会社やグループ企業から受注する「内販」と、それ以外の企業から受注する「外販」の2つに大きく分かれます。それぞれの特徴を見てみましょう。
内販とは?
「内販」とは、ユーザー系SIerが親会社やグループ会社向けに行う業務のことです。ユーザー系SIerは大手企業の情報システム部門が分社化・移転して出来た会社のため、親会社やグループ会社から仕事を受けることが多くなります。そのため「内販」の比率が高いユーザー系SIerは、親会社・グループ会社の業務内容に合わせたシステム開発から保守・運用まで行っています。
外販とは?
「外販」とは、親会社やグループ会社ではない系列外の企業への営業活動があることを指します。「内販」などで培ったノウハウを活かして「外販」を行うことで売り上げに貢献できるというメリットがあり、さらに親会社・グループ会社以外に取引先を広げることで、経営のリスク回避を行うことができます。このような背景から多くの企業が「内販」と「外販」の両方を行っています。
3.ユーザー系SIerの主な業務内容
(1)企画
顧客である企業のニーズや課題などをヒアリングし、開発するシステムの企画を行います。具体的にどのような機能が必要なのかを検討し、開発するシステムの方針や目的などをクライアントと打ち合わせをしながら決定していきます。
(2)要件定義
要件定義では、企画フェーズで決定したシステムの方針に沿ってシステムに実装する具体的な機能を定義していきます。実際のシステムの仕様を決めていく重要な作業となるため、企画のフェーズと同様にSIerに勤めるキャリアのあるSEが行うケースが多いです。
(3)設計・開発
要件定義で決定したシステムの仕様を設計書にまとめます。この段階からはクライアントと打ち合わせを行うのではなく、SIer内で完結することになります。
(4)保守・運用
完成したシステムをクライアントの環境へ導入したら、システム運用開始後のサポートやメンテナンスなどを行っていきます。クライアントの要望通りにシステムを開発しても、実際に使い始めてみるとエラーなどの不具合や追加の要望などが見つかることがあります。そのため、実際に運用していく中で必要になった修正に随時対応していくことになります。
4.ユーザー系SIerで働くメリット
メリット
(1) 経営の安定
SIerを自社に抱えらえる企業というのは基本的に大手で経営規模が大きく、経営資金も潤沢です。そのため子会社であるユーザー系も経営は安定しています。常に顧客を確保しており、且つ不況に左右されることなく常に需要があるので仕事が安定しています。
(2) 業界知識や業務知識を習得できるチャンスが多い
親会社やグループ会社の社内情報システム部門と連携してシステムの構築や改修を行います。このためシステムを企画し、要件定義する業務いわゆる上流工程と言われる業務に携わることができ、その業界の専門知識や業界知識を身につけることができます。
(3)充実した福利厚生
福利厚生は親会社がベースとなるので、親会社である大手企業から派生したユーザー系は福利厚生が非常に充実しています。親会社によって大きく異なりますが、宿泊施設やスポーツクラブの利用が優待されるなど、独立系やメーカー系よりも恵まれているケースが多いです。
(4)ホワイトな労働環境
離職率が全般的に低いのがユーザー系の大きな特徴です。また、顧客が親会社なので無理な要求をするケースが少なく、親会社が大手企業であればグループ全体でコンプライアンスを遵守しているケースも多いことから、残業などはあまり発生しないと言われています。
5.代表的なユーザー系SIer
(1)エヌ・ティー・ティー・データ
国内最大手のSIerであるNTTデータ。ハードウェアを取り扱っていない専業のSIerです。海外の200都市以上で事業を展開しています。積極的なグローバル展開による成果がNTTデータの強みと言えるでしょう。
(2)野村総合研究所
野村総合研究所は、リサーチ、コンサルティングに対する高い評価を得ているユーザー系SIerです。NRIの略称でもよく知られています。野村ホールディングスと資本関係があり、証券・金融業界向けのITソリューションに強みを持っていることが特徴です。
(3)伊藤忠テクノソリューションズ
伊藤忠テクノソリューションズは、伊藤忠商事を親会社に持つユーザー系SIerです。CTCの略称でも知られています。企業の課題を解決するさまざまなソリューションを提供しています。
6.まとめ
いかがでしたか?今回ご紹介したユーザー系SIerの業界の特徴や仕事内容、メリットなどを参考に、ユーザー系SIerへの就職を検討してみてはいかがでしょうか。
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